◎亀の病気 「水カビ病」
クサガメ・イシガメ・ミドリガメなどにもっとも多い水カビ病について、
症状・原因・治療方法をご紹介します。
飼育環境の改善や、イソジンなどの市販薬を使って治療することができます。
※飼育者さんによって賛否両論があります。あくまで個人の判断と自己責任の元、よく調べた上で行ってください。
■症状・・・
おもに、以下の症状が見られます。
・甲羅や体の一部が、部分的に白い
・皮膚にモヤモヤした白いものがついている
・白っぽい皮膚がはがれている
※甲羅が白くなっているときは、水カビ以外の病気(シェルロットやアエロモナス感染症など)の可能性も。水カビ病と同時に、他の感染症にかかっているケースもあります。
■原因・・・
飼育環境の悪化・亀の体力低下。
水中に生息している真菌(カビ)によって起こります。「水質が悪い」「水温が適温より低い」「日光浴不足」「ジメジメしている」などの飼育環境の悪化で、亀の抵抗力が弱まると発症します。
■特徴・・・
15℃前後で発症・イシガメに多い。
真菌が活発になる水温は、15℃前後。春先など季節の変わり目に多く発症し、逆に28℃以上(もしくは冬眠中)は発症しないのが特徴。二ホンイシガメは皮膚が弱く、発症しやすいです。
■治療・・・
イソジン消毒・水温25℃以上で飼育。
なかなか完治しにくいため、様子を見ながら根気よく治療を続けることが大切です。症状の改善が見られない場合、動物病院で診察を受けましょう。
1、ついたカビを取り除く
体についた白いモヤモヤ部分のみ、ピンセットなどで取り除きます。皮膚がふやけて白くなっている部分は、無理に剥がしたり触らないよう注意。
2、イソジンを塗って消毒
治るまで毎日、「水で5〜10倍に薄めたイソジンを患部に塗って消毒」もしくは「30分ほど液に漬ける薬浴」を行います。刺激が強いため、亀の目や体内に液が入らないよう注意。
3、強制バスキングする
イソジン消毒後は、1時間ほど強制バスキング。水の入っていない水槽や容器に亀を入れ、しっかり紫外線に当てて体を乾燥。亀が熱中症にならないよう注意しながら行います。
4、水温25℃以上で飼育
水カビ病は、28℃以上もしくは10℃以下の低温だと発生しません。カビの増殖を防ぎつつ亀が活発になる適温は、水温25℃以上。
水中ヒーターで水温25℃以上を保ちます。
5、飼育環境を改善する
水中に発生した水カビを取り除くため、使っていたフィルターなどは一式交換します。清潔な飼育環境を保つため、水換えと日光浴は毎日行い、風通し良い環境を確保します。
■薬剤・・・
カビに効果のある「抗真菌剤」を使う。
亀の水カビ病治療でよく使われている薬まとめです。以前は「メチレンブルー」を使う方法もありましたが、2020年現在、販売停止されています。カビ(真菌)が原因のため、「抗真菌薬」を使います。
○イソジン液
軽度のときは、イソジンでの薬浴だけで治癒することも多いです。もっとも低リスクで手軽にできるので、一般的によく行われます。
○クロマイ-N軟膏
抗真菌剤が入った市販の軟膏。患部に塗って30分ほど乾かし、水で洗い流してから亀を水槽へ戻します。→
【第2類医薬品】クロマイ-N軟膏
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