ちょっとマニアックなネタですが、亀さんの性別の見分け方についてです。
亀さんのオスメスの見分け方で一番よく使う方法と豆知識、注意点などをご紹介します。
そして、亀さんの性別が温度で決まるとってもふしぎな「温度性決定」のしくみに迫ります。
●カメの雌雄の見分け方
カメさんの性別の見分け方で、最も一般的な方法がこちら。
カメさんをクルッと裏返し、しっぽの太さと長さ、肛門(総排泄孔)の位置で見分けます。
オスとメスを並べて比較すると、こんな感じです〜!! 下の図を参照にしてください。

♂ オス・・・しっぽが太くて長い。肛門の位置が甲羅から遠い。
♀ メス・・・しっぽが細くて短い。肛門の位置が甲羅から近い。
(写真提供:kameloveさん)
この写真はセマルハコガメさんですが、写真でみるとこんな感じです。
カメさんをひっくり返して腹側から見たとき、甲羅の外側(縁甲板)から離れたところに
肛門があればオス、近くにあるのがメスです。
でも、この方法が使えるのは生後3〜5年くらい経った成体のカメさんのみなのです。
まだ若いカメさん(とくに子ガメさん)は間違って判定しやすので気をつけてください。
●体の大きさや色で見分ける
カメさんの種類ごとに、オスメスの違いを調べてみるのも性別判定の方法のひとつです。
成長したカメは、大きさや模様、目の色などの外見だけでも見分けることができます。
例えば、クサガメのオスは成長すると首の模様が消えて真っ黒になるものが多く
メスは、成長してもそのまま黄緑っぽい模様が残っているのでわかりやすいです。
また、ハコガメやリクガメの仲間は、オスの腹甲が交尾しやすいよう凹んでいます。
スペングラーヤマガメは、成長するとオスとメスで目の色に違いが出てきます。
●子亀の性別の見分け方は?
子ガメさんの性別を見分ける方法は、残念ながら今のところまだ見つかっていません。
ある程度成長して、雄雌の特徴がしっかり出てからでないと判定することができません。
「男の子?女の子?」ってドキドキしながら育てるのも楽しみのひとつだったりしますが、
「子ガメのうちから分かれば家に来てから名前つけるときとか助かるよなぁ〜」なんて
常日頃から思っている私です(笑)
●亀の性別は温度で決まる
カメさんは、実は卵が産み落とされたその時点ではまだ性別が決まっていません。
オスでもメスでもなく、産み落とされたその後の環境によって、どちらにでもなれます!
カメさんは、まだ卵の段階では性染色体がないんです。ビックリしますよね。
モリイシガメなどの北アメリカに生息する一部のカメさんのみ性染色体がありますが
ほとんどのカメさんは、生まれながらにして性染色体を持っていないのが特徴です。
受精卵になり卵が産み落とされた段階では、性別はどちらでもない状態なんです。
では、どうやって性別が決まるのかというと・・・
産卵して孵化するまでの間の、その場所の温度によってオスかメスかが決定します。
このことを、
『温度依存性決定』(もしくは温度性決定)といいます。
(Temperature-dependent sex determination の頭文字をとってTSD。難しい。)
●28℃以下の場合・・・オス
●28〜29℃の場合・・・オス・メス両方。
●30℃以上の場合・・・メス
これはアカウミガメの研究データですが、他の種類のカメさんたちも大体ほぼ同じ。
28℃以下ならオス、28〜29℃ならオスとメスが半々、30℃以上の高温だとメス。
カメさんの種類によって温度差は多少前後しますが、ほぼすべての種類のカメが
このしくみで性別が決定しているんです。なぜこうなるのかという理由は、まだ判明
していないのですが、本当に不思議ですよねぇ。いつかこの謎が解明される日が
来ることを楽しみにしています。 まゆみんでした!
解説者 まにあ道イメージガール まゆみん
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