日本でも有名な企業が、本業とは関連がほとんどない
事業部門を持っていたりします。
例えばお茶に関して言えば、杜仲茶(とちゅうちゃ)はお茶なのに、
もともとは日立造船が販売していましたし(現在は小林製薬に譲渡)、
十六茶はアサヒ飲料が有名にしていますが、
本来はシャンソン化粧品の製品(原料をアサヒ飲料に供給)なのです!
これと似たようなことがヨーロッパ企業にもあります。
以前のネタにも何度か書きましたが、
フランスのタイヤメーカーであるミシュランは、
地図や旅行ガイド、ホテル・レストランガイドでも著名です。
世界一の記録を集めることで日本でも有名なギネスブック
(正確にはギネス・ワールド・レコーズ: Guinness World Records)は、
アイルランドのビールメーカーであるギネス社の関連企業が手がけています。
一番極端な例が、かの有名な起業家リチャード・ブランソンによる
ヴァージングループ(Virgin Group)です。
ヴァージンといえば、レコードメーカーとしてスタートし、
その後ヴァージン・メガストアとしてレコード店のチェーン化、
さらに航空業界に進出するためヴァージン・アトランティック航空(VS)を設立して
果敢にもブリティッシュ・エアウェイズ(BA)に挑戦して成功を収めています。
その上、イギリス屈指の総合交通産業グループのステージコーチ社傘下の
サウスウエストトレインズ鉄道と提携して、ヴァージントレインズという
鉄道会社までつくってしまいました。
そして、その車内で販売されていた飲み物はヴァージン・コーラでした!
その後、ヴァージングループはCDなどの音楽部門を他社(EMI)に売却したため、
同じヴァージンを名乗っていても、リチャード・ブランソンが手がけているのは
どちらかというと航空部門と鉄道部門がメインとなっています。