今、
生物多様性が危機をむかえています。
生物多様性が崩れるといったいどうなってしまうのでしょう?
現代は「第6の大量絶滅時代」。

私たち人類はたくさんの生きものに支えられている一方で、多くの生きものに影響を及ぼしています。地球では長い時間の中で、絶滅と誕生が常に繰り返されてきましたが、それとは異なり「大量絶滅」と呼ばれる現象がこれまでに5回あったと考えられています。現代は、「第6の大量絶滅時代」と言われており、過去の5回と比べて大きく違うのは、絶滅速度が桁違いに速いことです。
※人類により引き起こされた絶滅速度は、自然状態の約100〜1,000倍に及び、次の世紀までに鳥類の12%、ほ乳類の25%、両生類の少なくとも32%が絶滅するという報告もあります。(※ミレニアム生態系評価)
人間により引き起こされている日本における生物多様性の4つの危機
第1の危機
開発や乱獲などの人間活動が直接的に引き起こす生物多様性への影響
観賞用・商業的利用による生物の乱獲や盗掘、過剰採取などの他、沿岸地域の埋め立て、森林の過剰伐採など土地利用の変化・開発による生物のすみかの破壊などがあげられます。
第2の危機
人間の自然への働きかけが縮小撤退することによる影響
里地里山などは古くから人の手が加えられ、地域特有の多様な生物を育んできました。しかし、過剰化や担い手の不足などの理由から、適切な利用、管理が行われなくなり、多様性が失われ、里地里山に生息してきた多くの動植物が絶滅危惧種となっています。
第3の危機
人為的に持ち込まれた生きものによる影響
野生生物の本来の移動範囲を超えて、人為的に持ち込まれた外来種が、地域固有の生物や生態系に大きな影響を与えています。また、20世紀初頭より急速に普及が進んだ化学物質については未知の部分が多く、生態系への影響も懸念されています。
第4の危機
地球温暖化による危機
今後地球温暖化が進めば、多くの種で絶滅のリスクが高まると予測されています。
地球全体の平均気温が1.5〜2.5℃上昇すると、世界の動植物の20%〜30%の絶滅リスクが上昇する可能性が高く、4℃以上上昇した場合は40%以上の動植物が絶滅の危機に瀕すると予測されています。
生物多様性が失われつづけると・・・
このように人間のちからは生きものの世界に非常に大きな影響を及ぼしています。人間活動を原因とする大量絶滅がこのまま進めば、私たちの命を支える生物多様性を減少させ、自ら「絶滅」の危機を招くことになります。
【COP10情報発信ステーションinオアシス21より】

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