ハイロウズの5作目、
「Relaxin' with The High-Lows」のタイトルは、
ジャズの巨匠、マイルス・デイビスの1956年の作品
「Relaxin' with Miles Davis Quintet」を引用している。
ハイロウズの作品には、ヒロトとマーシーが影響を受けた作品が本当にたくさんちりばめられていて、ハイロウズの曲とそのバックグラウンドと、2度楽しめるようにできている。
これはスゴイ。
他の人たちが誰かの曲やアートワークを自分の作品に引用すると、パクリだとかその元ネタはコレだとか、他人に余計なことを言われてその作品の持つ素晴らしさが台無しにされてしまわれることがある。90年代、コーネリアスや小沢健二あたりはいつもそんな横やりをいろんな人から入れられていたように思うけど、今思えばあれは残酷だった。(小山田君小沢君も、僕が今まで出会ったロックの中ではかなり上位に食い込むカッコイイ人たちです。)
ところがヒロトとマーシーが自身の背景にあるものを引用してきても、誰も何も言わない。
これは不思議。
たぶん、この二人からは「自分たちを通して自分たちが影響された昔からあるカッコイイものを今のロックファンにもたくさん知ってもらいたい」っていう雰囲気が漂っているからだろうか。そのせいか、ヒロトとマーシーからは僕はブルーハーツ時代の作品も含めて、ロックのルーツを相当たくさん教えてもらった。
ありがとう、ヒロト、マーシー!!これからもそんな二人でいてください。
ちなみに、「Relaxin' with The High-Lows」のジャケットの絵は、マーシー画伯によるものです。マーシーの描くネコの絵は、心なしかマーシーの顔に似ている。