KERSのメリット、デメリットですが現状では下の事が代表的なことだと考えられます。
メリット・エネルギーの追加
1周あたり400kJものエネルギーを回生エネルギーとして使用することができ、0.3秒〜0.5秒のタイム短縮が可能。
これによりバトル中にオーバーテイクの駆け引きが重要となる。
デメリット・重量配分
システムの重量はおよそ35kg。F1マシンは重量配分が非常に重要で、最低重量より70-80kg軽い状態で基本が作られており、バラストによってバランスが取られている。通常フロント部にバラストが多く使用されるが、このシステムが後軸からのエネルギー回生をする為後部設置が基本とされ、それを補う事が必要となります。
・安全性
7月に行われたテストでは、BMWのシステムから漏電が起き、クルーが感電したという事故が起きた。非常に電圧が高い場合もあり危険度が高い。
こういった長短はありますが、メリットも大きいので付けざるをえないし、開発が進めば来年の各社ニューマシンのシェイクダウン時には必ず付いていると思われます。
2009年にレギュレーションに組み込まれるこのシステムは、エネルギーの回収率が20%と非常に制限がかかって低いです。今後数年をかけて最大出力やシステム出力を上げて行くことになっているが、技術の先端を行く実験場としてのF1の地位を取り戻す為には、なるべく制限の少ない方法で競争を促すレギュレーションにしていってもらいたいものです。
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