


ヴィンセント・ギャロが監督・脚本・音楽・主演を手がけた、1998年製作のアメリカ映画です。
ミニシアターで公開され、斬新なカメラワークや色彩感覚が注目されました。
評価は賛否が分かれると思いますが、個人的には「絵」になる構図がとても素晴らしいと思います。
この映画が監督処女長編映画であるヴィンセント・ギャロは、ミュージシャン、画家、プロのバイクレーサー、短編映画の監督、モデル、俳優など 多彩な活動を繰り広げており、「バッファロー'66」は、彼がそのマルチな才能を映画という表現に凝縮した作品といえます。
・ストーリー
5年の刑期を終えて刑務所を出所した 主人公ビリーは、両親には結婚して政府の仕事で遠くへ行っていたと嘘をついていた為、母親に電話で、いもしないのに妻を連れて帰ると口走ってしまう。
そこでビリーはダンス教室のレッスンに来ていた見ず知らずの娘レイラを拉致し、妻に仕立てようとする。レイラは妻のフリをするうちに、ビリーの繊細さや一途さを知り、次第に愛情を抱くようになるのだったが、ビリーの心の中には果たすべき復讐があった。
コメディのような面白さと、何ともいえない切なさを感じる映画ですが、なんといっても二人の少しずつ近づいていく距離感、雰囲気がたまりません。
ヴィンセント・ギャロが演じる 人と上手く関われないビリーの深い孤独はリアルで、観ていて切なくなります。自己中心的な言動もどこか憎めなくて、レイラが惹かれていくのにも納得できると感じました。
また、クリスティーナ・リッチ演じるレイラは独特のオーラを放っており不思議な温もりを醸し出しています。
映像と音楽の格好良さ、ヴィンセント・ギャロとクリスティーナ・リッチの可愛さ、そして心温まるラストは必見です。胸キュンします。
まだ観てない方は是非
★
バッファロー'66(Buffalo '66)
1998年 アメリカ 110分
監督・脚本・音楽・主演:ヴィンセント・ギャロ
キャスト:ヴィンセント・ギャロ クリスティーナ・リッチ アンジェリカ・ヒューストン ベン・ギャザラ ケビン・コリガン ロザンナ・アークエット ミッキー・ローク ジャン=マイケル・ヴィンセント