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デンマークを日本で体験できる場所の明暗

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◇登録日
2008年8月14日
Seaview
Seaview
道場主

Lv.48

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    1997年、デンマークをテーマとする
    2つの観光施設が日本に誕生しました。
    ひとつはコペンハーゲンにあるチボリパークと提携してオープンした
    岡山県倉敷市にある「倉敷チボリ公園」、
    もうひとつは農業国であるデンマーク政府の国名使用許可の下でオープンした
    愛知県安城市にある安城産業文化公園「デンパーク」です。

    この2つには大きな共通点があります。
    それは地方自治体と民間企業が共同出資した
    第3セクター方式の運営であることです。

    ただ、方法には大きな違いがあります。
    倉敷チボリ公園が「チボリ・ジャパン株式会社」という
    民間会社の形態をとったのに対し、
    デンパークは「財団法人安城都市農業振興協会」という、
    公益法人の形態をとっています。

    このことは運営方法に大きな違いを生みました。
    遊具を多数そろえ、営利を大きな目的にした倉敷チボリ公園は、
    開園当初はマスコミなどで全国的に大きく取り上げられ、
    目新しさから人気を博したことから、
    初年度は300万人の入場者数を記録しました。

    その一方、農業公園のコンセプトのもと、
    花と緑と畜産物を中心にした内容で大した遊具を持たず、
    報道も地元マスコミのみが取り上げたデンパークは、
    初年度の入場者は122万人を記録しています。
    つまり、倉敷チボリ公園とは3倍近い開きがあったのです。

    現在はどうでしょうか。
    倉敷チボリ公園もデンパークも入園者数は減少の一途をたどりました。
    年間75万人と低迷した倉敷チボリ公園に対し、
    年間50万人を確保したデンパークと、その差は大きく縮まりました。

    その結果、デンパークはテーマパークとしての存在を、
    「地元に定着」させることで意義を見出しました。
    デンマーク政府(在日大使館)との関係も良好です。
    一方、倉敷チボリ公園は大幅な赤字を出して、
    意見の相違からコペンハーゲンのチボリパークとの契約が更新できず、
    閉園の危機が迫る状況になってしまいました。

    このことは何を意味するのでしょうか。
    観光の本質を考えるいい機会だと思います。
    魅力を維持することと、それに見合う投資ができることの、
    バランスをとるためには何が必要なのか、考えさせられた一例でした。

    なお、Seaviewは明日より中国広東省広州市、続いて千葉県へ出かけます。
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