異世界での国盗り物語
エルフの里に降り立った島津豊久、織田信長、那須与一は、亜人たちを支配する人間の帝国オルテの巡検使を殺し、虐げられたエルフたちを一揆へと駆り立てる。廃棄物に対抗して漂流者を集める十月機関のやり方では失敗すると見た信長が、漂流者たちの国を作り、その兵権を支配するために行動を起こしたのだ。
一方、女たちを城館に連れ去られ、長く誇りを踏みにじられて来たエルフたちも、信長が脚本を書き、豊久が飛ばす檄に魅せられ、独立へと立ち上がることになる。
しかし、長く戦うことを知らずに来たエルフたちを兵士として戦うことは容易ではない。しかも、3日後には代官の軍が攻めて来ることは必至!日本における軍事の転換点を指揮した立役者である信長は、当然、あの武器を手に入れるべく、便所の土を集めて硝石を作り出そうとする。
色々と格好良いポイントはあると思うのだが、虐げられることになれたエルフたちを奮い立たせるために、豊久が檄を飛ばすシーンや、豊久の純粋さを守るために、あえて憎まれ役になろうとする信長の優しさが垣間見れるシーンなどが良い。これでそれぞれのキャラクター性が相当に深掘りされた様に思う。
それぞれにそれぞれの生き様を知っているという、通常の歴史ではあり得ない状況が、それぞれの人物の持つ魅力や影を浮き彫りにする演出を可能としている気がする。
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