ネタ | 「みんなでアーティスト＆キュレーター気取り！」芸術道場 | 学問・研究 | まにあ道

ネタ評価推進中！　ネタ内最下部↓でこのネタの評価をしてください！

ゴッホの作品「ひまわり」を日本人が購入したことから　日本では「ひまわり」が代表作として
扱われる孤高の天才ヴィンセント・バン・ゴッホ

彼の自画像には顔を包帯のようなもので覆われたものがありますが　これは自分で耳を切り落とした
せいというのはあまりにも有名ですよね
このようにゴッホは狂った天才とも評されています
貧困にあえぎ　生前に売れた絵は1枚という不当な評価を得て　次第にゴッホの精神は蝕まれた
なんてのが一般的な見解です

しかし実はそうでもなかったようです





彼の生まれ故郷オランダの研究チームがゴッホの残した膨大な書簡を15年掛けて絵画作品と
照らし合わせて分析したそうです
その結果　ゴッホには極めて優れた文学の才能があると判断されました

ゴッホの手紙を分析した研究チームは
「彼はすばらしい作家だ　どのように言葉を使うべきかを知っている　（手紙は）読み出したら
止まらないほどだ」とゴッホの文学的才能を高く評価し　ゴッホ美術館ディレクターの
アクセル・ルガー（Axel Ruger）氏も「近代美術界の巨匠であるゴッホは文学的にも大きな功績を
残している」と話しています

ゴッホは「苦悩する芸術家」の典型とされているが　分析の結果それ以上の味わい深い側面を持つ
ゴッホの姿を浮かび上がらせることができたと研究チームの1人Hans Luijten氏は言い
「ゴッホの神話を打ち砕くようで申し訳ないが彼は狂った天才ではなかった」というコメント残しています
　
オランダ語やフランス語で書かれた手紙の大半は弟テオ（Theo van Gogh）に宛てたものだそうです
それ以外の手紙は友人そしてポール・ゴーギャン（Paul Gauguin）　エミール・ベルナール（Emile Bernard）
など19世紀後期印象派画家の仲間たちに宛てて書かれているものがあったとか

分析の結果　手紙の主な内容は美術や文学に関するものだったのですが　ゴッホは手紙の中で
自分の芸術についての見方や　さまざまな考え方　夢　アイディアなどについて語っていました
また文学や美術　歴史についても言及されていたそうです

これまでゴッホは生前に正当な評価を受けていなかったと考えられてきましたが手紙によると仲間から
尊敬されていたことも明らかになりました　さらに自殺（他殺説あり）する前の6年間はテオから
毎月200フランの仕送りを受け取っていたことも分かっています　
当時　妻と5人の子どもがいる郵便配達員の月収が135フランだったことから　さして貧困とは
言えない生活だっとこともわかりました

研究チームによるとゴッホが深く物事を考え精力的で強い意志を持ち　極めて注意深い人物であることが
手紙から判明したといいます　今まで知っていたゴッホの人間像とはかなり違ったものですが
手紙はその人を映す鏡のようなものかもしれませんから　これが本当のゴッホなんでしょうね


ちなみに「ひまわり」の購入額と　人工衛星「ひまわり」の製作額は同じ程度だったと言われています
購入額は約53億円だったとのことです