最終戦を終えて、名古屋グランパスのストイコビッチ監督の
胸中は充実感があふれていたという。
「一つの目標を達成できた。
来年はアジア・チャンピオンズリーグに出られる」最終戦は監督が導入した攻撃サッカーを象徴した。
FW、MFの4人を最前線に配置。中盤の守備を2人に任せる高リスクな作戦だ。
こうした戦術は、適材適所の配置から生まれた。
今季レギュラーに定着し11点得点の小川は
「自分の特徴を出せるポジションを与えられた」
広い中盤を走り回って相手の攻撃の芽をつみ取った中村も
「たくさん点を取った年より充実していた」と手応えを語った。
昨季はスタメン落ちが珍しくなかった玉田も再生し、日本代表のエースになった。
「君がナンバーワンのプレーヤーだと思う」という指揮官の言葉が心に火を付けた。
戦術を練り上げ、選手を鼓舞。常に冷静な立ち居振る舞いで
現役時代の「激情型」のイメージも一新した。
クラブ史上初めて最終節まで優勝争いを演じた監督は不敵に宣言した。
「来季も素晴らしいプレーを見せたい。
鹿島がタイトルを守るのは難しいと思うよ」〈選手ひと言集〉
FW:玉田圭司
もっと攻撃に人数をかけて脅威を与えないと、
大分のようなチームからはなかなか点は取れない。
FW:ヨンセン
本当にチャンスだったのに残念だ。結果的に点が取れなかった。
ただ、これもフットボールだと思う。
FW:杉本恵太
今年はいい経験ができた。来年につながる。
また同じ優勝争いになったら違う結果になると思う。
MF:小川佳純
1年を通してしっかり名古屋のスタイルを見せることができた。
チームも自分も大きく前進した1年だった。
GK:楢崎正剛
年間を通していろんな面で進歩したと思う。
しびれる展開で緊張感のある試合から遠ざかりすぎていた。
こういう経験を重ねていくことが大切。