過去類を見ない好景気を迎えているかに思われる時計市場。しかしながら、懸念事項も散見されます。
前述の通り、スイス時計協会の発表によると、2021年のスイス時計輸出本数は約1572万本となっており、2019年と比較して約24%のマイナス成長です。さらにモルガン・スタンレーの調査ではスウォッチグループが2019年以降、市場シェアをじょじょに失っていることを示唆しており、これはスウォッチグループがロンジン,ハミルトンやミドー,ティソといったミドル〜エントリープライスのブランドを抱えていることが関係していると思われます。
すなわち、消費者の需要は高価格帯の商品に集中しており、一方でカジュアルクラスの腕時計は決して順風満帆とは言い難い状況が続いているのです。スイス時計協会でも、長らく500スイスフラン未満の時計輸出の落ち込みは指摘されていました。
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