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歴史のIF?、フォークト博士と日本

◇評価 10ポイント
◇閲覧回数 16,446
◇登録日
2007年9月1日
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道場主

Lv.13

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    ドイツの航空設計者というと、とんでもない才能と個性を併せ持つ人が何人もいました。
    その中でもリヒャルト・フォークト博士は一風変わっていました。というのも、彼が提案する航空機の大半は左右非対称だったのです。
    プロペラ機の場合、プロペラの反作用や、プロペラが生み出す気流がらせんを描くので、完全に左右対称の機体だと頻繁にあて舵をとらねばなりません。
    たいていの場合、垂直尾翼の角度を調整したり、主翼の長さを左右わずかに変えることによって対応します。
    しかしフォークト博士は、素人目には「これで飛べるの?」と思えるほど左右非対称な設計を好みました。
    博士の代表作BV141偵察機は、単発機の右翼上にコクピットを収めた小胴体を載せたような形をしています。この小胴体の重量でプロペラの反作用に対応し、その空気抵抗で気流による傾きに対応するという合理的な設計でした。この設計のおかげでコクピットなどからの下方視界に優れていたようです。
    とはいえ、パイロットの立場になると尻込みしたくなりますねえ。
    ちなみにこのフォークト博士、戦前は日本の川崎航空機で指導を行っていました。
    博士に師事した方の一人に、あの土井武夫さんがいます。後に三式戦闘機<飛燕>や五式戦闘機を開発した大技術者です。
    土井さんがもしもっとフォークト博士の影響を強く受けていたら…ちょっと恐ろしいですね。
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